サイバーパンク2077感想~オープンワールドの集大成~

Playstation

どうも。
みずたまです。

本記事では2020年12月10日にリリースされたサイバーパンク2077について感想をまとめてみようと思う。

ゲームタイトルサイバーパンク2077(Cyberpunk 2077)
対応機種XboxSeriesX|S, XboxOne, PS5, PS4, PC 他
※記事を書いた時点でXboxSeriesX|S, PS5は未最適化
プレイ環境XboxSeriesX
記事を書いた時のプレイ時間85時間

プレイした方ならお気づきかと思うが、本作はこれまでのオープンワールドゲームの集大成と呼ぶにふさわしい内容であると言えると思う。理由としては今までのオープンワールドゲームにある要素がすべて入っているんじゃないかと思えるボリュームを感じれるからだ。このように言ってしまうと結局は他のゲームと代り映えしないんですね。で終わってしまうがそうではなく、一見とっ散らかりそうな要素ひとつひとつが一つの世界観に収まるよう表現できていることが優れていると私自身思う。

サイバーパンク2077は超特大ボリュームであるがゆえにすべてを語れるとは思わないし、私が見逃している点もあるだろう。なので大枠でこのゲームをとらえてまとめていこうと思う。

オープンワールドゲームとしてのサイバーパンク2077

オープンワールドの分類

私自身そう思うというだけで本当にそうなのか微妙だが、オープンワールドゲームには2つの属性が存在すると考えている。

それは「ストーリを語るためにワールドを用意したゲーム」と「ゲームプレイ(やアクティビティ)を楽しんでもらうためにワールドを用意したゲーム」である。

サイバーパンクというジャンル特有の和のテイストももちろん存在する

「ストーリを語るためにワールドを用意したゲーム」はワールドがただのフィールドでしかなく、その世界の中でプレイヤーがキャラクターを動かし物語を進めていくというスタイルをとったゲームである。行けるところ行けないところがはっきりしていたり、そもそも途中から操作キャラが変わったりとストーリー都合で世界・環境が変わっていく。製作者はプレイヤーをコントロールでき物語の起承転結を作りこむ事ができるがプレイヤーはこんな広い世界があるのになんかやらされている感を感じてしまう事もある。なぜならプレイヤーはメインストーリーを進めるしかなくほぼ選択肢がないからである。サブクエがあるものもあるがやはりメインストーリーありきのデザインである。そうであればオープンワールド採用するなよと思うかもしれないが、舞台となるフィールドをきちんと描くことによってより没入感やリニアにはできない語りをしたいという製作者の気持ちはわかる(話がそれた)。ニーアオートマタやデスストランディングがこの種類にあたるだろう。

「ゲームプレイ(やアクティビティ)を楽しんでもらうためにワールドを用意したゲーム」について。これはいわば遊園地的な発想で、用意したワールドにミニゲームやサブクエストをわんさか盛り込んでおき、プレイヤーはいつでも好きなようにそれらのコンテンツにアクセスしゲームを楽しむことができる。つまりプレイヤーの主体性に任せてゲームを進めてもらうスタイルである。グランドセフトオートシリーズやスカイリム、黒の砂漠等のMMORPGがこれに当たるだろう。その反面メインストーリーにあたる物語の内容は比較的簡素に作られていることが多い。なぜなら例えばメインストーリーのなかで超熱い展開があるとして、ヒロインを助けないといけないなんてことがあるかもしれない。そのような状況でもあくまでプレイヤー主体なのでヒロインは放置して永遠ミニゲーム等に興じることもできてしまう。最悪ストーリーが完結しない。これを割り切っているゲームは多数あるものの、こうなると重厚なメインストーリーを用意すること自体が無駄なものとなってしまうので、「ストーリを語るためにワールドを用意したゲーム」と「ゲームプレイを楽しんでもらうためにワールドを用意したゲーム」は相反すると思うわけである。((しかし最近では製作者の努力や工夫によりこの2種類の隔たりもあいまいなものになってきたと感じておりゲームに詳しい方であれば上記文章に「ちょっとまった」な部分があるはずである。そこはゴメン))

本作は街の作りこみも半端ない

サイバーパンク2077はどっちなのか

さて、本題にやっと入れるがサイバーパンク2077は「ストーリを語るためにワールドを用意したゲーム」と「ゲームプレイ(やアクティビティ)を楽しんでもらうためにワールドを用意したゲーム」の2種類の属性両方を持ったゲームなのではないかと考えている。

本作の主人公であるV(ヴィー)は詳細は省くがある仕事で一度死ぬ(生命的にも今までの財産や地位的にも)。この仕事でよくわからんチップをやむを得ず頭に挿すが、この頭に刺したチップのおかげどうにか生き返ることができた。しかしそのチップは頭を徐々に時間経過で浸食していくので、いずれ近いうちに死ぬということも分かったが、チップを抜けばVも死んでしまうという八方ふさがりの状況で、どうにかして生きるすべを見つけようとする物語である。つまり『生』というスタートと『死』というゴールが存在するゲームなので「ストーリを語るためにワールドを用意したゲーム」なのかなと思うがそうでもなくて、サブクエストを行っても良い物語になっている。言い方を変えるとサブクエスト(あえてクエストとする)を行ってもメインストーリーの邪魔をしない物語になっている。方法としてはメインストーリーをクリアしても、次のメインストーリーがすぐ発生しない事によりこの課題を解決していると思われる。この方法は他のゲームでもたまに見かけるが、

例えば物語上の問題解決にある情報が欲しいという事になりその情報は厳重な警備で守られている事がわかる。そうすると「その警備の偵察は自分(NPC)が行うからその間プレイヤーは何かやっていてくれ」という感じでそのメインストーリーが終わる。次のメインストーリーがすぐ出てこないのでプレイヤーはその辺をウロウロする。ウロウロしているとあるフィクサー(依頼主)から「こんな問題があるから解決してくれ。報酬ははずむ」的な感じの電話があってサブクエストが発生する。しかもサブクエストの電話は街を歩いているとかなりの頻度で発生する。それらのサブクエストを消化をしているとメインストーリーのNPCから電話があり、偵察が終わったからどこどこに来てくれと言われる。といった感じ。もちろんプレイヤーはここで選択肢が生まれ、サブクエを消化し続けるのかメインストーリーを進めるのかをプレイヤーが自由に決めることができる。ここが「ゲームプレイを楽しんでもらうためにワールドを用意したゲーム」にあたる。

街を歩いているとフィクサーから依頼が舞い込んでくる。フィクサーは各地域に存在しておりレジーナという人物もフィクサーの一人だ

しかし、サブクエ消化すると決めた場合メインストーリーのNPCを放置することになるが、この問題のの対策?も製作者は行っており、サブクエを完了すると主人公に頭痛のような現象が発生し、「頭のメモリが異常です」的なメッセージがでてきてゲームシステム的に「お前そろそろメインストーリー進めろよ」と言われる(もちろん毎回ではない)。別に無視しても問題ないのだが、ここで先ほど述べた『死』というゴールのおかげで、プレイヤーは「ぁ、たしかに生命の危機だった」と物語本来の目的を思い出すことができるのだ。このようにシームレスに「メインストーリー」と「サブクエスト」の切り替えができている。つまり物語の最大目標であるメインストーリーの雰囲気を損なうことなくプレイヤー主体のゲームシステムができているのではと思う。

自分だけの物語を作るゲーム

このゲームの根幹にあるやりたいこととして、自分だけの物語の構築なのではと感じる。『人生は選択の連続である』なんてよく言うがこのゲームはまさにあらゆる選択肢を選択しまくるゲームである。まずゲーム開始前の自分の出自はどうなのかから始まるが、この出自の決定でゲーム中に出てくる会話の返答の選択肢も違ったものになってくる。このどう返答するかの選択もかなりの頻度で出てきて、どの選択肢が物語の結末に影響するのかわからないので、毎度ちゃんと答えるようになる。同制作会社のウィッチャー3でも存在したが自キャラの成長度によっても返答の選択肢が変化する。またゲームの攻略の仕方も人によって変わってくるはずで、自キャラの成長度によって正面突破しかないか、裏口からこっそり侵入できるかの違いがある。自分の行動でも展開に変化をもたらすことができ、敵と取引する際、会話により非戦闘で目的のものを入手することも可能だし、戦闘狂になりたければ敵と会話が始まった瞬間攻撃を開始して相手を倒すことで目的物を入手するという手段もある。私の場合はこいつ何か隠してるなと思ったので殴りかかって情報を入手したこともあった。とにかく人によって全然違う展開になるはずである。サブストーリーがメインストーリーにかかわってくるパターンもある。このようにいろんな選択をし、自分だけの展開=物語を作っていく。

前述したようにサイバーパンク2077は『生』というスタートと『死』というゴールが設定されているうえに、どのようにゴールに至るのか、物語の展開はプレイヤーそれぞれなのである。まさにVの人生を主体的にプレイヤーが体験するゲームである。

まとめ

サイバーパンク2077は私としてはRPGの最高傑作が生まれたなという評価である。

上記では全く触れなかったが本作はマーケティング的には決して褒められたものではなく、ファンを裏切るようなことを事実行ってしまったことは非常に残念である。人によってはバグで楽しめないという意見もあるが、私の場合幸いにも一般的なオープンワールドゲームと同程度のバグにしか遭遇していない。これらマーケティングやバグを考慮しないのであれば本作は素晴らしいの一言に尽きる。

膨大なボリュームをもつサイバーパンク2077。このため本記事ではオープンワールドというジャンルの話からこのゲームが目指すところというかなり大枠の話でまとめてみた。ほかにも紹介すべき点はたくさんあるがそれはまた今度、私の気分次第で書ければと思う。

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